ターゲットが決まって、強みも分かり、ホームページをどう使っていくかイメージがついてきたと思うので、いよいよホームページを作るためのツールを選びます。それぞれの特徴をご紹介します。
ターゲット設定と、PCスキルと要相談!
紹介するのは、ホームページ制作ツールとして有名な「ペライチ」「Jimdo(Aiビルダー)」「Wordpress」です。
どのツールを使うかは、あなたのPCスキルと、あなたがホームページを使って何をしたいかで決めましょう。
このページで解説すること
各ツールで作ったサンプルサイト
3つのツールの違いについて、実際に見てもらった方が分かりやすいと思います。
まずは各ツールを使って作ったサンプルサイトをご覧ください。
▼私がWordpressで制作し、実際に運用されているサイトの例です
かんたんチェックツール!
細かい比較を見る前に、
選択肢に答えて、自分がどのツールで制作すべきかチェックしてみましょう!
あくまで参考程度にご利用ください。
各ツールの比較
費用
ペライチ | 無料 |
Jimdo | 無料 |
WordPress | 有料(サーバーレンタル費:13,200円/年) |
ペライチとJimdoは基本利用料は無料です。
機能やデザインの追加などオプションを追加すると、費用が発生します。
WordPressは、サーバーのレンタル料とドメインの契約料が発生します。
サーバーは本講座では「Xserver」を利用します。2023年1月現在、Xserverのレンタル費は13,200円/年でした。(長期契約やキャンペーンがあると割引されます)ドメインは安いものなら1円とかなので、実質無料です。
デザインの自由度
ペライチ | 低い |
Jimdo | 低い(ペライチよりは高い) |
WordPress | 高い |
ペライチ、Jimdoはともに、形の決まったブロックを組み合わせて作ります。
ブロックの組み合わせは自由ですがブロックの形自体は決まっているので、デザインの自由度はそれほど高くはありません。
どちらも質の高いデザインのテンプレートを使用できるため、デザインスキルに自信がない方でも本格的でおしゃれなホームページを作れるというメリットがあります。
ペライチは使える色の制限がある分、Jimdoの方が少しデザインの自由度は高めです。
また、ペライチとJimdoは各サービスの広告が表示されます。
どの程度かはこのページ上部にあるサンプルのサイトを見てみてください。
WordPressは自由度がとても高いです。
スキル次第でどんなデザインも実装できます。
ただし真っ白な状態から作るのは初心者には難易度が高いので、「テーマ」というテンプレートを使うのが一般的です。様々なテーマがありますが、この講座ではその中から初心者向けのテーマを指定させていただきます。そのため、今回の方法の場合は完全にデザインが自由ではない点ご注意ください。
(Wordpressの操作に慣れてしまえば、あとで違うテーマを使って作り直すことはできると思います)
難易度
ペライチ | ★☆☆☆☆ |
Jimdo(AI ビルダー) | ★★☆☆☆ |
Jimdo(クリエイター) | ★★★☆☆ |
WordPress(Lightning) | ★★★★☆ |
WordPress(ほか有料テーマ) | ★★★★★ |
ペライチ、Jimdoの難易度は同程度です。
簡単な操作でテンプレートを書き換えていくだけなので初心者に向いています。
作るページ数が多い分、Jimdoの★をひとつ増やしました。
Jimdoは作り方が2種類あり、ここでご紹介するのはより簡単な「Jimdo AI ビルダー」です。
WordPressはできることがとにかく多く、頑張り次第でどんな機能も追加できます。
管理画面がペライチやJimdoに比べて複雑ですが、慣れてしまえば怖がる必要はありません。
この講座では「Lightning」というテーマを使った作り方を解説します。
ほかにも、もっと多機能でおしゃれな有料テーマもいっぱいあります。
サービスの安全性
ペライチ | サービス終了の可能性がある |
Jimdo | サービス終了の可能性がある |
WordPress | 一生使える |
ペライチとJimdoは「ホームページを作るシステムを借りている状態」です。そのため、それぞれ運営する会社がサービスの提供を終了してしまった場合や、使い方が違反していると判断された場合、ホームページがある日突然使えなくなるという可能性があります。
WordPressは「ほぼすべて自分で管理している状態」のためサービス終了の影響は考えなくて大丈夫です。起こるとしたらレンタルサーバーのサービス終了ですが、データを丸ごと別のサーバーに引っ越せるので問題ないです。
WordPressは世界的に使われているため、(ディズニーランドを運営するオリエンタルランドもWordpressを使っていることは有名です)もしWordpressが開発終了した場合、データの移行方法はいくらでも登場することでしょう。一生使えると思ってよいです。
問い合わせフォーム機能比較
ペライチ | 無料では使えない |
Jimdo(AI ビルダー) | 無料で使えるが、カスタムできない |
WordPress | カスタム自由 |
問い合わせフォームに関しては3つで大きく異なります。
ペライチでは無料で問い合わせフォーム機能を使うことはできません。
Jimdo AIビルダーでは無料で問い合わせフォームを設置できますが、入力項目をカスタマイズできないようです。
お名前、メールアドレス(入力必須)、電話番号、メッセージ(入力必須)という内容で固定です。
小規模なビジネスであればこれで十分です。
WordPressは問い合わせフォームを好きなようにカスタマイズできます。
施術メニューや担当スタッフの指名などを必須入力の選択ボタンにすれば、お客さまの回答漏れがなくなり、メールのやり取りの回数も少なくなります。
URLの形
ペライチ | https://〇〇.peraichi.com(無料) |
Jimdo | https://〇〇.jimdosite.com/(無料) |
WordPress | https://〇〇.com/など |
個人で小規模に事業をやるなら、無料のドメインで問題はないと思います。
もちろんデメリットもあります
・あとで変更したいときに大変
・SEO的に不利
・長いURLは怪しいサイトに見える
・無料で作ったとバレる(気づかない人がほとんど)
URLの形(ドメイン)は信頼性や印象に関わります。
企業が無料ドメインを使ってしまうと「ここにお金がかけられない会社って大丈夫…?」と致命的な印象を与えてしまいますが、個人でやる分には、そこに気づく人はほとんどいないでしょう。
専門性の高さ!のような権威性が強みなら無料ドメインは少しかっこ悪いかもしれませんが、身近であることが強みならむしろ無料ドメインの方が人間味があるかもしれません。
大きなビジネスを考えている方は有料の独自ドメインをおすすめします。
ペライチもJimdoも、有料で独自ドメインを取得すること自体は可能です。
URLはあとで変えようとすると面倒なので、長く続けるつもりならよく考えてみてください。
また、Jimdoはパーマリンクを変更する「カスタムURL」が有料です。
例えば自己紹介ページを作るとURLは以下の形になります。
「https://〇〇.jimdosite.com/自己紹介」
URLに日本語が入っても利用上は問題ないですが、デメリットもあります。
検索結果の上位表示
ペライチ | 上位に表示されにくい |
Jimdo | 上位に表示されにくい(有料で機能追加も可能) |
WordPress | 上位に表示されやすい |
検索したときにあなたのホームページが検索結果に表示されるかどうかは、検索ツールごとに設定されている「このページは信頼できる」という基準をどれだけ満たしているかが影響します。
「このホームページは信頼できる情報が掲載されていますよ」と検索ツール側に認めてもらうための施策が「SEO対策」と呼ばれるものです。
ペライチやJimdoで作るホームページはページ数が少なく、信頼されるだけの情報が掲載されていないとみなされがちです。信頼を勝ち取るための設定項目も少なく、Jimdoは有料プランを使えばSEO対策機能の追加もできますが、Wordpressで作ったサイトにはかないません。
よほどライバルのいないブランディグができていたり、店名など、ピンポイントに検索されない限りは検索結果に表示されない可能性が高いです。
ペライチやJimdoでホームページを作る場合は、上位検索による集客は期待しない方がよいです。
ホームページで集客をしたい場合は、Wordpressをご選択ください。
ペライチのメリット/デメリット
メリット
・操作が簡単
・シンプルだからお客さまが使いやすい
・スマホに対応したホームページを作れる
・Googleマップを掲載できる
・ファビコン(サイトアイコン)の設定が無料
デメリット
・無料で作れるのは1ページのみ
・問い合わせフォームは有料
・ペライチの広告が表示される
・デザインの自由度が低い
・基本となる色が5種類からしか選べない
・テキストの色、サイズ、フォントが変えられない
(いずれも有料プランにすることで解決します)
Jimdoのメリット/デメリット
メリット
・操作が簡単
・テンプレートがおしゃれ
・スマホに対応したホームページを作れる
・複数ページで構成されたホームページを作れる
・問い合わせフォームが使える
・Googleマップを掲載できる
デメリット
・デザインの自由度が低い
・無料で作れるのは5ページまで
・問い合わせフォームをカスタマイズできない
・SEO対策が有料
・カスタムURLが有料
・Jimdoの広告が表示される
・ファビコン(サイトアイコン)の設定が有料
(いずれも有料プランにすることで解決します)
WordPressのメリット/デメリット
メリット
・どんなデザインのホームページも作れる
・どんな機能を持ったホームページも作れる
・検索に強いホームページを作れる
・サービス終了でホームページが使えなくなることがない
デメリット
・操作が複雑
・自由過ぎるため自分で考えることが多い
・作り手のデザインセンスに影響される(メリットでもある)
・サーバーのレンタル費用がかかる
・スマホで見たとき表示が崩れやすい(レスポンシブデザインを考慮する必要がある)
・たまに英文での説明しかない箇所がある
・すべての機能を使いこなすにはコーディングの知識が必要(必須ではない)
どんなお客様がどうやって使うのか?
以上の特徴をふまえ、ご自身のPCスキルと、ターゲット設定を確認してみてください。
あなたが想定するお客さまにとって、どんな形のホームページが使いやすいでしょうか。
その人はホームページをPCで見るのか、スマホで見るのか。
予約方法は問い合わせフォームがいいのか、電話がいいのか、メールがいいのか。
情報量をあえて少なく縦長1枚にまとめれば、見た人は迷いにくいです。
複数ページで作れば、華やかで信頼性がある印象を与える代わりに、情報が散らばります。
どちらにもメリット、デメリットがあります。
ホームページを使うのはお客さまです。
「自分が作りたいホームページを作る!」になり過ぎないようご注意ください。
どんな人にどのツールがおすすめか
ペライチがおすすめの人
・無料で作りたい人
・お客さま/あなた自身がPC操作を苦手としている人
・縦長1枚のシンプルなホームページが欲しい人
・デザインへのこだわりは少なく、とにかく速く簡単に作りたい人
・予約方法が電話かメールで、問い合わせフォーム機能を使わない人
Jimdoがおすすめの人
・無料で作りたい人
・掲載したい情報量がある程度多い人
・ある程度デザインにこだわった本格的な形にしたい欲しい人
・複数ページで構成されたホームページが欲しい人
・問い合わせフォームが欲しい人
WordPressがおすすめの人
・ホームページで集客したい人
・一生使えるホームページが欲しい人
・ブログ記事をたくさん書きたい人
・PC操作に抵抗がない人
なお、Jimdoでもペライチのような縦長1枚のホームページは作れます。
縦長1枚の形がいいけど問い合わせフォームが欲しい場合は、Jimdoをお選びください。
まずは無料のホームページで試してみて、その後もっと機能が欲しいと感じたり、ホームページの集客が気になったらWordpressに挑戦するという方法もおすすめです。
お疲れさまでした!
マーケティング編は終了です。
制作に入りましょう!